難波和彦が、あるハウスメーカーの依頼で社員の設計研修の講師を担当したときのこと。

「『どのくらいのペースで住宅を設計するのですか』と聞かれたので、『5、6戸です』と答えたら、『週にですか』と言われて仰天した。僕は1年の戸数を答えたのである。(中略)現在は事情が変わっているかも知れないが彼らの話では週に20〜30戸の設計をするのが普通のペースで、優秀な人になると30戸近くも担当するという。それを聞いて僕は思わず頭を抱えてしまった」